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【ビジネス】老舗セレクトショップ「シップス」の苦戦は続く?

【ビジネス】老舗セレクトショップ「シップス」の苦戦は続く?

あっという間に週末になってしまいました。今週は仕事が始まって、何かとバタバタしています。みなさまいかがお過ごしでしょうか。

さて、昨日飛び込んできたニュースで、面白いものがあったので、シェアさせてください。

 

ということで、「シップス」のリブランディングが行われるようですね。シップスといえば、1975年創業の、老舗セレクトショップでもあります。1990年代後半のセレクトショップブームのころは、ビームス、ユナイテッドアローズと並び、人気を博していました。

しかし、ビームスやユナイテッドアローズが比較的堅調な一方、シップスは苦境にあえいでいたようです。売上も厳しく、一時は身売りのうわさも出たようでした。

そこで、今回は、「投資対象から見て、アパレルは儲かるのか」というのを、シップスを題材に見たいと思います。

 

なぜSHIPSは苦戦しているのか

まず、なぜSHIPSが苦戦しているか、分析していきましょう。

ファッションブランドにおいて、最も重要なのは、「売上」です。そして、その売上を作る最も重要な要素は、「イメージ」です。

この、イメージの部分が弱いのが、SHIPSの弱点です。

ファッションブランドにおいて、イメージ戦略は極めて重要です。そして、ターゲットに向けて、明確にメッセージを配信する必要があります。

たとえばユニクロであれば、「安くて使える服」というのを全世界、全世代に向けて発信しているわけです。

たとえばZARAであれば、「そこそこの値段で、最新トレンドを」というのを発信しています。

たとえばエルメスであれば、「最高品質でエレガンスなものを提供する」ということを発信しています。

セレクトショップの場合、少し複雑になります。なぜなら彼らは中価格帯に属するからです。ファッションビジネスにおいては、中価格帯が、最もプレイヤーが多く、激戦区になります。

そのため、メッセージをターゲットに細分化して、きめ細かく伝えていく必要があります。たとえばビームスの場合、ビームスに加え、ビームスボーイ、ビームスF、インターナショナルギャラリービームスなど、様々な業態を展開しています。ユナイテッドアローズも同様です。

細かくターゲットを分け、メッセージを細分化することで、ニッチな層を少しずつ確保してきたわけです。

しかし、SHIPSは、これまではSHIPS単独ブランドで店舗や規模を拡大してきました。そうすると、どうしても全方位的なメッセージになってしまいます。

そのため、いわゆるオジサマたちからは、「若い子のための服」扱いされて、若い子からは、「ちょっとオジサマ向けの服」に見られているのではないでしょうか。

このメッセージのブレが、売上苦戦する大きな要因となっているのではないでしょうか。

経営面でも苦しい、生産性の低さ

そして、もう一つ同社で目につくのは、売上高と社員数のバランスです。

私は、企業分析をする際は、生産性を必ず見るようにしています。生産性が高い会社こそ、その高い生産性で得た資金を投資に回すことが出来、将来の競争力の源泉になる、と確信して言えるからです。特に社員あたり売上は非常に重要だと理解しています。

さて、生産性ですが、SHIPSのデータを見てみましょう。

売上高240億円に対し、正社員640名、また、アルバイトまであわせると1300名前後のスタッフをかかえています。

正社員ベースで見ても、一人当たり売上は、3500万円程度です。

世の中、一人当たり売上を超える、一人当たり人件費を払える会社はありません。

この3500万円から、商品原価や、家賃その他もろもろの費用を払う必要があるわけです。

今後、永続的に成長する会社のそれではないですよね。この生産性の低さも、経営不振に大きくかかわっているのではないでしょうか。

SHIPSがやるべきは、リブランディングではなく、スクラップ&ビルドだ!

SHIPSのリブランディングという方向性、私は引き続き苦戦するのではないか、と感じています。

なぜなら、リブランディングというのは、あくまで既存の延長線上にあるわけです。今のメッセージがあいまいなSHIPSがリブランディングを行っても、それは果たして誰に響くメッセージなのでしょうか。一度染みついたイメージというのは、なかなか元には戻りません。

それよりも、私は、ブランドのスクラップ&ビルドが急務ではないかと思っています。強いメッセージ性を持ったブランドを、少人数で立ち上げてみてはどうでしょうか。

幸い、シップスには顧客接点という強みがまだ残されています。この接点を生かしつつ、明確なターゲットとコンセプトを持ったブランドを立ち上げることこそが、シップス唯一の生き残り方法ではないかと考えています。

また、少人数でスピンアウトしたものが売れれば、少なくともその事業の生産性はあがります。不採算事業をうまく撤退させながら、生産性の高い事業を拡大していく、そういった舵とりが今後求められていくのだと思います。

古くはビームス、ユナイテッドアローズ、今はトゥモローランドやナノユニバースも、様々なブランドを立ち上げては、スクラップビルドをしてきた経緯があります。それができないのか、やらないのか、シップスが生き残る道は、決してリブランディングではないのではないでしょうか。

 

シップスのリブランディング、あなたはどう思いますか?

それではごきげんよう。