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【個別株】ユナイテッドテクノロジーズとレイセオンの統合に投資妙味あり?(その1)

【個別株】ユナイテッドテクノロジーズとレイセオンの統合に投資妙味あり?(その1)

SOSEKIです。

米国の大手航空装置メーカーであるユナイテッドテクノロジーズと、防衛大手のレイセオンが合併します。

米国の防衛機器大手レイセオン(Raytheon)と航空機器大手ユナイテッド・テクノロジーズ(United TechnologiesUTC)は9日、経営統合すると発表した。これにより航空防衛分野で世界最大規模の企業が誕生する。

共同声明によると、新会社の社名は「レイセオン・テクノロジーズ・コーポレーション(Raytheon Technologies Corporation)」。株式交換によって2020年前半には統合が完了する見込みだという。

レイセオンは地対空誘導弾「パトリオット(Patriot)」や、巡航ミサイル「トマホーク(Tomahawk)」などを手がけることで知られる。

一方ユナイテッド・テクノロジーズは、民間・軍用航空機エンジン製造のプラット・アンド・ホイットニー(Pratt and Whitney)を擁する航空機器の大手。プラット・アンド・ホイットニーのエンジンはステルス戦闘機F35にも使われている。

米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が、両社が経営統合に向けた交渉中だと最初に伝えていた。両社の経営統合により、7日の株価を基に計算すると時価総額1680億ドル(約18兆2000億円)の世界最大規模の防衛企業が誕生する。(c)AFP/Christophe VOGT

この2企業が合併することで、航空システム等では世界最大の会社が生まれることになります。投資家目線で、この合併した会社に投資妙味があるか、少し見ていきたいと思います。

はじめに~ユナイテッドテクノロジーズはオーチスとキャリアを分社化予定

まずはじめに、ユナイテッドテクノロジーズは分社化します。それを前提として、この合併を考えなければいけません。

ユナイテッドテクノロジーズは現在主に4つの事業に分かれています。このうち、エレベーター事業であるオーチスと、ビル関連事業であるキャリアを分社化予定です。

というわけで、まずはこの分社化により、どのように影響があるかどうか見ていきましょう。

ユナイテッドテクノロジーズは以下のような状況です。時価総額は1100億ドル程度となっています。PERは19倍、PBRは2.72倍と、割安とも割高ともいえない株価ですね。

Previous Close

124.81
Open 126.11

Market Cap(B)

108.122
PE Ratio 19.47
EPS 6.44
PBR 2.72
Forward Dividend & Yield 2.94 (2.33%)

ユナイテッドテクノロジーズのセグメント別の事業状況は?

では、ユナイテッドテクノロジーズのセグメント別の情報を見ていきましょう。まずはセグメント別の売上からです。

(出所:annual report 2018)

売上はオーチスが多少小さいものの、4部門ともに拮抗しています。一方利益に関しては、大きな開きがあります。最も利益率が高いのはキャリアで、20%近い営業利益率を稼いでいますが、航空機部門に関しては、両方の部門を足しても、利益率は10%にも満たない状況です。

セグメント別の資産も公開されています。オーチス、キャリアに比べて、航空機部門のAssetが大きくなっています。オーチス、キャリアは少ない資本で効率的に経営をしているのに対し、航空機部門は資産が大きく、ある意味効率が悪い経営をしていると言えるでしょう。

分割された後のユナイテッドテクノロジーズはどうなる?

これを踏まえて、分割された後のユナイテッドテクノロジーズの株価について考えてみましょう。

ブルームバーグの報道によると、オーチスとキャリアを除くユナイテッドテクノロジーズの株価は、600億ドル程度になると推測されています。もしそれが正しいとしたら、どのような指標になるのでしょうか。ざっとシミュレーションしてみましょう。

時価総額

60
売上 36.031
営業利益 3.572
営業利益率 9.91%
当期純利益 2.32
EPS 2.69
総資産 102.45
純資産 29.78
ROE 7.8%
PER 16.8
PBR 2.0

※純利益は営業利益の比率により試算、純資産は総資産の比率により試算

注目すべきはROEです。現状、ユナイテッドテクノロジーズのROEは17.2%と非常に効率性の高い経営が行われています。これが新会社になると、7.8%と、資本効率は非常に悪くなります。逆にいえば、経営陣の努力でROEを上げることができれば、株価を上げる余地があるということになります。また、PER、PBRも低くなります。バリューという観点で見ると、お得度は上がる形になります。

今回のユナイテッドテクノロジーズのスピンオフは、効率の良い会社を分社化し、効率が悪い会社を合併させるというスピンオフになります。効率が悪い会社の効率性があがれば、経営陣にとっては大きなWinで、投資家はその恩恵にあずかることができるでしょう。また、効率の悪さから、残った会社の株価が下がってくれば、それはそれで投資妙味が増してくると思っています。

というわけで、今回は、ユナイテッドテクノロジーズの分割について考えてみました。レイセオンと合併したときの指標については、別途考えていきたいと思っています。

それではごきげんよう。

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