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【参議院選挙2019】各政党の年金・税に対するスタンスは?21日は選挙に行こう

【参議院選挙2019】各政党の年金・税に対するスタンスは?21日は選挙に行こう

SOSEKIです。

先に言っておきます。私は特に特定の政党を支持しているわけではありませんし、特定の政治家に肩入れしているわけではありません。それを前提にお読みいただければ幸甚です。

2019年7月21日に、参議院選挙があります。今回は、珍しく争点がはっきりしている選挙です。その争点とは、「年金問題」「消費税」です。

年金問題、消費税というのは、私たちのマネープランにとって、大きな問題となりうるテーマです。そこで、今回は、年金、消費税について、主要政党がどのようなスタンスでいるのか、を簡単に解説したいと思います。




発端は「年金2000万円問題」

まず、なぜ今更、年金問題が今、話題になっているのでしょうか。発端は、金融庁がリリースした、年金に関する提言です。

金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」

これが、あらゆるところで曲解されて、たちまち「年金が足りなくなる」というニュースになったわけです。ちなみに、この報告書に書いていることをまとめると、「将来、年金が入ってくる年になっても、年金だけじゃ生きていけないんですよ。そのために若いうちから資産形成について考えるべきだし、金融機関はぼったくらずにちゃんとした商品提案しなさいね。」ということです。

まあいずれにせよ、若者をはじめとして、年金について関心が高まったことはいいことなのかもしれません。

国の財政運営は困難を極める

さて、この2000万円問題、および、10月に控える消費税増、これらが大きく我々の暮らしにかかわってくるわけです。もちろん一人の人間からしてみると、消費税は少ない方がいいですし、年金は多いにこしたことはありません。しかし、現実は厳しいのです。国の支出を見てみましょう。

(出所:財務省「日本の財政を考える」

国の一番の支出は、社会保障費となっています。これは、年金、医療、介護等に係る費用負担であり、高齢化に伴い年々増えています。簡単にいうと、「高齢者のための」費用です。

今後、高齢化により、これはどんどん膨らんでいきます。今でさえ、税収が60兆円に対し、歳出が100兆円と、毎年赤字会計を出しています。国債を刷ってカバーしているのが実態ではありますが、IMFなどからは財政の健全化を求められています。これは今回の消費税増税の背景にあります。

よく、「防衛費を削れば増税は必要ない」とかいう意見も聞きますが、そういう次元ではないレベルで(防衛費はたかだか5%程度です。)赤字になっているのです。

そして、今後高齢化が進めば、当然のように、社会保障費は拡大していきます。まずはこの事実を知っておきましょう。




増える社会保障費を、「どこで」手当てするかが問題

では、こういった時代において、国は、社会保障に関して、どのようなアクションを取ることができるのでしょうか。

まず、社会保障費については、一人あたりの支出を、「減らす」または「増やす」という選択肢があります。

「減らす」という選択肢の背景には、社会保障費が、これから、高齢者の増加によって加速度的に増えていくということがあります。もちろんそれを補う税収はありません。そのため、または緩やかに減少していくことを選択肢としてとる、というスタンスです。

逆に、今の生活が厳しいから、「増やす」というスタンスもあります。この場合、今の生活はよくなるかもしれません。しかし、この「増やす」という選択肢には、もちろんそれに伴う財源が必要になることを理解しておくべきです。

そして、もう1つの争点は、「誰が」その社会保障費を負担するのか、という問題です。ここについては、様々な方法があります。

1つは、「所得税、法人税」を増やす方法です。これは、「稼いでいる人、資産を持つものが負担しなさい」というスタンスです。確かに多く稼いでいる分、多く負担するというのは、合理的なようにも思えます。資産課税もこちらのスタンスですね。

もう1つは、「消費税」を増やす方法です。これは、「お金を使う人、サービスを使う人が負担しなさい」というスタンスです。どちらかというと国民全体で負担しなさい、というスタンスで、これはこれで一定の理があります。

最後が、「国債」を増やす方法です。これは、「とにかく今は一時的に国が負担する」というスタンスです。国債は一見国民が負担しているようには見えないものの、経済学的には日本円の信用を下げる行為になります。つまり、これも国民全員が負担しましょうね、というスタンスです。消費税と異なるのは、消費税増税はデフレを誘発するのに対し、国債の発行はインフレを誘発します。

図にまとめると、以下のようになります。選択肢としては、主に2×3で、6つの選択肢があるということですね。

各政党の年金に対するスタンスは?

では、早速、上記をもとにして、各政党のスタンスを見ていきましょう。




自民党のスタンスは?

まずは、与党である自民党のスタンスです。

自民党は、比較的シンプルです。社会保障については、基本的には現行制度をベースとする、と明言しています。つまり、「現状維持、または緩やかな低下」ですね。消費税については、名言こそしていないものの、「増税」スタンスであることは間違いないでしょう。

つまり、「現状維持×消費税増税」というスタンスになります。

公明党のスタンスは?

同じく連立与党である公明党のスタンスです。

公明党も自民党と同じで、「現状維持×消費税増税」というスタンスに違いはありません。ただ、若干自民党よりはトーンを落とした主張になっています。余談ですが、公明党の政策ページは、インフォグラフィックがきちんとしていて、非常に丁寧な作りになっています。今の日本を取り巻く問題にもきちんと触れているので、よければ見てみてはいかがでしょうか。

立憲民主党のスタンスは?

ここから野党になります。まずは、立憲民主党のスタンスを紹介します。

立憲民主党は、年金制度に関しては、「持続可能で暮らしを下支えする、国民に信頼される年金制度を確立します。」と書くにとどめており、拡充には慎重派なスタンスをとっています。一方、社会保障の財源については、金融所得課税と法人税などを見直し、「税の累進性を強化して公平な税制へ転換する」」と明言しており、富裕層課税が政策のメインになります。つまり、「現状維持×富裕層課税」というスタンスであるといえるでしょう。

国民民主党のスタンスは?

一方、国民民主党のスタンスを紹介しましょう。

国民民主党は、年金については、「低所得の年金生活者に最低でも月5000円を加算。短時間労働でも厚生年金に加入できるよう、適用拡大を進める。」スタンスだそうです。※政策サイトに記載はなし。ということで、基本的に、年金は「増やす」方向であると言えるでしょう。一方、消費税については、短絡的な増税に反対していいるものの、比較的フラットなスタンスです。つまり、総合的には、「年金拡充×消費税増税」というスタンスであると言えるでしょう。また、子供のために国債を発行する、という政策もあり、基本的には、「国民全員で負担する」というスタンスのようです。

これまた余談ですが、国民民主党の政策サイトは非常にわかりづらいですね。代理店変えるべきではないでしょうか。

維新の会のスタンスは?

維新の会のスタンスを紹介します。

維新の会のスタンスは、社会保障については、「公的年金制度は払い損がなく世代間で公平な年金積立方式を導入する。」「高齢者の雇用を創出しつつ年金の支給開始年齢を段階的に引き上げる。」と書いており、相当現実的なスタンスです。おそらく最も明確に「社会保障の増大にストップをかける」と言っている政党でしょう。

一方、消費税については、「凍結」としています。ただ背景には、「いつかは増税」というのがありそうですね。まずは歳出削減と言っているものの、削減できる歳出には限界があるともしているので…

「現状維持×消費税増税」というスタンスと言ってよいと思います。

共産党のスタンスは?

共産党のスタンスは、基本的には、「年金拡充×富裕層課税」です。共産党は、今の税制を、「大企業、富裕層にとって有利」と言い切っています。また、年金については、「減らない年金」を実現するとも言っています。

いかにも共産党らしいスタンスと言えますね。まあある意味ぶれない政党です。

社民党のスタンスは?

社民党も基本的には共産党と同じです。それよりもイデオロギーが強いくらい。特に、社会保障については、「繰り返される年金支給の削減をやめさせます。「年金カット法」(2016年)の見直しを求めます。基礎年金について「マクロ経済スライド」による抑制を中止します。」「年金支給年齢の引き上げ(65歳を68歳~70歳へ)に反対します。GPIFによる株式運用比率の拡大は国民の年金積立金をリスクにさらします。安全かつ確実な運用に変更します。最低保障年金の創設に取り組み、無年金・低年金問題の抜本的な解決をめざします。」と明言しており、また、財源についても、「大企業課税」を明言しています。

ある意味、最も色濃く、「年金拡充×富裕層課税」であるといえるでしょう。

最後にまとめると、以下のようになっています。とにかく国債を乱発しろ、と言っている政党はありません。山本太郎氏だけがこの論点を持っています。

年金問題についてさらに知るために




年金問題についてさらに知りたい場合は、この辺の文献が参考になります。中には相当ハードなものもありますので、お時間ある人は目を通してみてください。

世代間格差は「1億円」。シルバー民主主義による「若者へのツケ回し」を止める方法とは

個人所得税の累進性の国際比較(財務省)

法人税の国際比較(財務省)

所得税に関する議論のサーベイ

海外へ逃避する日本人VSそれを阻止したい日本政府

日本の富裕層を悩ませる税金 敬遠した米国移住が増加する背景

投票に行って意思表示をしよう

私は今回、特定の政党を推すつもりもありません。しかし、投票に行かないことには、未来は変わりません。民主主義において、投票というのは唯一自分たちが政治に対し意見を投じれる場であり、強い権利であります。それを放棄することなく、有効に使いたいですね。

それではごきげんよう。

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