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奨学金と教育費と大学の価値について思うこと

奨学金と教育費と大学の価値について思うこと

SOSEKIです。

つい先日、奨学金が話題になっていました。おそらく発端は、山本太郎氏のこの動画でしょうか。

これをベースに、様々な奨学金に対する議論が沸き起こりました。今回は、教育問題について、今一度考えてみたいと思います。

一般的に、大学に入ってから出るまで、どれくらいお金がかかる?

まずは、大学というのがどれくらいお金がかかるものなのかについて、考えてみましょう。学費等のデータは文科省が出しています。また、医学部やスポーツ入学などの特殊ケースは今回は割愛します。

国公立の学費は?

国公立の学費は、2017年現在、入学金約28万円、学費約54万円です。単純計算で、入学してから卒業するまでの4年で、250万円かかる計算になります。国公立大学については、国がガイドラインを定めているため、大きな差は出ないでしょう。

私立大学の学費は?

私立大学の学費は、平均で、入学金約26万円、学費は約87万円です。だいたい入学してから卒業するまでで、380万円くらいかかる計算ですね。ただ、私立は学校によって大きく異なるのが事実です。ちょっと大学別に見てみましょう。

慶応大学の学費

慶応大学の学費は、法学部の場合、入学金20万、授業料87万円と標準的です。しかし、在籍料として6万円、施設設備費として87万円、その他の費用として1万3350円かかるそうです。単純計算すると4年で480万円くらいの費用がかかります。

日本大学の学費

大学学生数日本一を誇る日本大学の学費は、法学部の場合、入学金26万円、授業料81万円となっています。加えて施設設備金が年間19万円かかります。こちらは4年間で、約430万円の費用がかかる形になります。

日本一学費の高い大学は?

では、日本一学費の高い大学の学費はどれくらいなのでしょうか。医歯薬系を除くと、東京工科大学のデザイン学部、というところらしいです。入学金は25万円ながら、学費が年間で約160万円かかります。もろもろ含めると、卒業までに約670万円かかる計算になります。国立の2.7倍くらいの学費がかかるわけですね。もちろんのこと、2.7倍良質な教育をしているかというと、そんなことはありません。

生活費はどれくらいかかる?

生活費ですが、これは地方により差がありますが、調査によると、大学生の1か月の平均的な一人暮らしの生活費は、学費を除いて9万2千円程度だそうです。年間110万円くらいですね。もちろん実家の場合は、それより安くなります。つまり、4年で450万円くらいの費用はかかってくるわけです。

トータルで見ると、学費が250~670万円+教材費50万円+生活費450万円で、だいたい4年で最低でも750万円~1200万円程度かかる計算になります。

 

ちなみに、僕は地方の国立大出身です。幸いにも現役で合格しました。ただし、半年間海外に行ったこともあり、卒業するまでに5年かかっています。

ざっくりいうと、以下のような支出でした。

・学費:年間48万円程度(詳しくは覚えていませんが、たしか50万円に満たないくらいだったと記憶しています。)→親が負担してくれました。

・教材費:年間10万円程度(教科書って半年に1回、5万円くらいしていたイメージです。)

・家賃:年間35万円(月2万8千円)

・生活費等:年間100万円(月8~10万円として)

5年間トータルで1000万円の計算ですね。実際はもう少し安くなりますが、(休学していたため)標準的な大学生だったと言えるでしょう。

つまり、一人暮らしであれば、年間200万円、学校だけで考えると、年間60万円程度がかかっていた形になります。国立なので、学費は安いですね。

奨学金の是非を考える

1000万円ものお金を、なかなかポンと出せる親というのも少ないでしょう。なんとかして学生はお金を工面するわけです。その1つの手段が、奨学金になります。

日本学生支援機構によると、2016年度、奨学金を利用している人の数は132万人で、奨学金の事業金額は約1兆円となっています。つまり、一人当たり、約75万円奨学金を借りているわけです。

奨学金には、返さなくても良い給付型と、返さなければいけない貸与型があります。給付型は学校が出していることが多く、貸与型は自治体や公益団体が出していることが多いです。別の調査によると、借りている人は、貸与型、給付型は半々ですが、貸与型の方が貸し出す金額は多いようです。

イメージしていたよりも、少ない金額だな、と思う人が多いかもしれません。逆に言えば、75万円の返済すら、重いと思う人がいるということなのかもしれません。

大学は学費を下げるべき?給付型の奨学金を増やすべき?

選挙を控え、各政党が、教育に関する公約を上げています。その中であるのが、「高等教育の無償化」です。しかし、高校、大学を無償化するというのは、本当に正しいことなのでしょうか。

大学というのは、高等研究、教育機関です。しかし、今、日本は、学生数が減っているにもかかわらず、大学数が増えているのです。つまり、定員に満たない大学というのが存在するのです。

この定員に満たない大学は、どうやって生徒をカバーしているかというと、海外からの留学生に来てもらってカバーしているのです。海外からの留学生を取ると、補助金が出ます。もちろんその補助金は税金です。

アメリカや欧州でも、留学生に補助金を出すケースはあります。しかし、彼らの場合、補助金を出すのは、あくまで優秀な学生だけです。日本の場合は、数が必要なため、優秀でない層にも補助金を出して、学生数を確保しているのです。こういった学校が、良質な教育ができるわけがありません。

また、学生の質の低下というのも問題になっています。大学生になって、分数の掛け算、割り算を教える大学があるそうなのです。もちろん彼らの将来が明るいかというと、そうではなく、中退率が3割を超えるような大学もあるそうです。

学生の門戸を増やそうとすれば、より質の低い大学生が入ってくることになります。つまり、上記のような大学生が増えてくることが想定されます。これは、本当に日本の教育にとって、良いことなのでしょうか。

一方では、無給医であったり、研究費がなく研究ができないポスドク、年収が低い准教授など、お金が原因で、良質な教育を受けれない教授もいます。そういったところに目を向けるのが先ではないか、私はそのように思います。

大学は行きたい人が行くべきで、惰性で行くものではありません。かくいう私も、大学で得た専門性を生かしているわけではないので、実質高卒でも、(本質的には)今の仕事は十分できると思っています。私にも税金は払われているわけですから、なんとも心苦しい部分ではありますね。

大学は質の高い教育を行っていくべき

今後は、質の低い学生を増やす方向ではなく、教育そのものの質を上げていく必要があるのではないかと考えています。今、日本の大学は、海外に比べて質の高いものとは言えません(TOP100にはわずか2校しか入っていないのです。

日本の今後を考えると、より1人あたりの生産性を高めていくべきでしょう。そのために必要なのは、教育のTOP層への手当てを拡充し、大学が必要でない層には補助を与えない、そういう方向に進むべきではないでしょうか。

逆に言えば、お金も知識もない人は、社会人でお金をためてから、大学に行けばいいのです。アメリカでは軍人が、辞めた後に大学に行くケースがままあります。日本企業も、新卒一括ではなく、こういったキャリアの多様性を認める必要があるなど、壁は多くありますが、こういった社会になる方が、大学の質はあがり、ひいては日本の教育の質の向上につながるのではないでしょうか。

少なくとも、質の低い大学生を増やす施策は、ぜひやめていただきたいですね。大学は日本に今764個あるらしいですが、200程度で十分なのではないでしょうか。日本の教育の質の向上に期待したいところです。

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